オムロンは、太陽光発電システム用パワーコンディショナ「KP□Kシリーズ」(屋内用)、同「KP□Mシリーズ」(屋外用)を機能アップし、4月から発売する。オープン価格。
KP□Kシリーズは2011年、KP□Mシリーズは12年に発売し好評を得ている。今回、電圧上昇抑制制御や、連系協議に求められる機能の規格化に先駆け機能アップする。
従来、電力系統側の電圧が規定以上に上昇した場合、規定値を超えないようパワコンで出力を抑制していたが、今回、売電量抑制に影響を与えにくい進相無効電力制御を追加。
電力系統側の電圧が規定電圧になり、売電量抑制を行う出力抑制制御が働く前に進相無効電力を注入し、電力系統側の電圧上昇を抑えることで、従来の出力抑制制御を働きにくくし、売電量の損失を低減する。
停電復帰時において、高圧連系(50kW以上)で求められる停電復帰時の手動復帰機能を追加。外部に高額な機器を追加することなく手動復帰ができる。
一方、17年に電圧・周波数急変の適用範囲が広がる新規格化が実施される予定であり、以降は新規格要件を満たさない製品は、新規の系統連系時は個別協議が必要となる。
これに対応するため、今回「FRT」制御機能を追加。同機能は、電力系統全体の電圧・周波数を維持するパワコン機能で、電力系統の電圧・周波数が瞬停などで瞬時に急変した場合でも、パワコンの運転継続が可能となるもので、新規格化に先行して対応する。
さらに、温度上昇抑制表示機能は、売電量の抑制となる温度上昇抑制発生の有無が目視確認できるほか、運転状態保持機能により、長期停電時など自立運転状態で継続使用したい場合、顧客の手動操作の手間を低減する。