富士電機は、タイの子会社、富士電機パワーサプライがパトゥムタニ県に建設を進めていた新工場=写真=がこのほど操業を開始した。これを機に1月15日付で富士電機パワーサプライの社名を「富士電機マニュファクチャリング・タイランド」(FMT)に変更した。
新工場の敷地面積は約12万9000平方メートルで、地上3階建て建築面積2万400平方メートル、延べ床面積3万3900平方メートルの規模。
生産品目は、低圧インバータ、中大容量無停電電源装置(UPS)、パワーコンディショナ(PCS)、小型電源、スイッチング電源などで、今後は自動販売機、高圧インバータ、ガス絶縁開閉装置(GIS)の生産も予定している。
新工場の稼働で、FMTは2012年度の売り上げ実績29億円から、15年度には290億円を目指す。
同社は、中期経営計画で「国内・アジアでの事業拡大」「産業インフラ・パワエレ機器・パワー半導体の事業拡大」を掲げている。この実現に向けて、日本・中国・アジアのグローバル3拠点生産体制構築による現地設計、および地産地消の取り組みを推進しており、タイ工場は、アジア・欧米向けのパワーエレクトロニクス応用機器をはじめとした中核生産拠点と位置付けている。FMTの従業員数は、今年3月末で498人を計画している。