三菱電機のプログラマブル表示器事業が好調だ。小型タイプは、過去最高の出荷台数になっていることに加え、昨年9月に新シリーズの「GOT2000シリーズ」として「GT27モデル」の販売を開始したが、予想以上に好調な滑り出しを見せている。GT27モデルは、国内市場だけ見ると、今年3月頃には既存機種であるGOT1000シリーズのうち、特定機種の半分がGT27に切り替わる勢いとなっている。
好調な背景には、自動車製造関連と3品(食品、薬品、化粧品)関連の投資が継続していることが挙げられ、これに新エネルギーなどのインフラ関連の活発な投資が後押しして、売り上げにつながっている。
新シリーズのGOT2000は、GOT1000に比べ画面の描画、演算速度を最大2倍に高速化してモニター性能を向上したことで、操作性が格段に良くなっており、また、新たにスマートフォンやタブレット端末のマルチタッチ・ジェスチャ操作機能を搭載して、直感的に画面の拡大・縮小やグラフ、リストのスクロールを可能にしている。しかも、LEDバックライトを採用しており、GOT1000比約20%の消費電力削減を実現した。
同社では表示器の新規市場開拓に加え、リニューアル需要開拓も進めており、「出荷シェア№1」だけでなく、「稼働シェア№1」の確立に向けて取り組んでいる。シーケンサーとのセット販売や、現在展開している販売キャンペーンと連動して市場への浸透を図っており、2013年度下期は前年同期比15%増の売り上げを目指している。
GOT2000シリーズも今後、サイズ、機能で新モデルの追加を行っていく計画で、表示器でもトップシェアの確立を狙っている。