生活支援ロボットの国際安全規格ISO13842において、世界で初めて認証を受けたロボットとして日本の2社が取得した。パナソニックの離床支援のための介護機器「リショーネ」と、ダイフクの配送センター高速ビークル管理システム「エリア管理システム」で、日本品質保証機構(JQA)が認証した。
生活支援ロボットの国際安全規格ISO13842は、今年2月1日に発効されたもので、その内容には日本からの提案が採用されている。
今回の認証取得により、両製品は安全要求を満足していることが客観的に証明されたことになり、利用者の安心と信頼性につながる。
「エリア管理システム」は、UWBセンサーによる位置計測で、作業者やフォークリフトの位置をリアルタイムに計測し、ビークルの速度をコントロールするエリア管理システムを開発した。最高速度も1分間200メートルが走行可能な処理能力を内蔵している。
ビークルの進行方向に、作業者・フォークリフトがいるとビークルは自動的に低速運行し、作業者やフォークリフトの安全を確保。また、パレットラックなどの物陰にいる作業者やフォークリフトも感知することができるため、これまでの障害物センサーでは感知できないような状況にも対応可能になっている。
例えば、作業者やフォークリフトが物陰や通路のコーナー部分からビークルの正面に飛び出すような状況でも、事前にビークルを低速に運行させ安全性を確保する。
「リショーネ」は、電動ケアベッドの一部が電動リクライニング車いすとして分離することで、ベッドから車椅子への移乗をスムーズに行うことができるようにした。介護を受ける人に負担をかけることなく移乗をスムーズに行えることに加え、介護者の負担軽減にもつながる。