パトライト、4月から事業部制を導入 営業と開発機能一体化

回転灯などシグナリング機器のトップメーカー、パトライト(大阪市中央区本町4―4―25、TEL06―7711―8950、山本節次郎社長)は、4月1日から営業と開発機能を一体化するため事業部制を導入する。また、新規事業開拓のために情報機器事業部を新設するとともに、海外事業では開発面を強化し、早期に海外事業での売上高30億円、全社売上高100億円達成を目指す。

同社は、回転灯、積層表示灯メーカーとして、国内で約70%のシェアを有する。昨年5月に因幡電機産業の100%子会社となり、因幡電機産業グループの一員として新たなスタートを切っている。

これまで、機能別に管理・製造・開発・営業の4つの事業本部と海外事業部の5事業本部体制を採っていたが、今後は、営業と開発機能を一体化し、海外を含む顧客対応のスピードアップ、さらにFA分野、車両分野に次ぐ新規事業を開拓するために、情報機器事業部を新設するなど、4月1日付で大幅な組織改革を行う。

新組織は、管理本部、生産事業部、シグナル機器事業部、車両機器事業部、情報機器事業部、海外事業部の1本部5事業部体制に移行する。さらに新しく技術開発センター、CSセンターを設置、営業企画部を社長直轄にする。新組織導入により、それぞれの事業部に対し、権限委譲を進め採算管理の徹底化を図る。

シグナル機器事業部は、回転灯・積層表示灯など、光と音で通知するシグナリング機器が主体でFA分野が中心となる。車両機器事業部は、パトカーや救急車など緊急車両のサイレンやランプ類が主体となる。

新設の情報機器事業部は、社会インフラや公共施設をターゲットに、シグナリング機器を中心に新規顧客の開拓を進める。さらに、従来から進めていた介護分野や、地震、津波など災害情報の通知といったソリューション事業も加速させる。同社では「この分野は伸びしろがあるので注力していきたい」としている。

海外事業部は、ローカルニーズに対応するため、ローカライズ製品の開発・発売を促進する。また、台湾の駐在員事務所を近々現地法人化し販売体制を拡充する。早期に同事業部の売り上げを現在の20億円から30億円に引き上げる。

またCSセンターは、カスタマーサービスを集約するとともに顧客対応を統括、情報などを各事業部にフィードバックし、製品開発などに生かす。

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