日本開閉器工業(大橋智成社長)は、創立60周年記念商品のひとつとして、有機ELディスプレイを採用した新感覚の「フルスクリーンカラーISシリーズ」を5月から販売開始する。価格は6521円。
同社は1989年にスイッチに絵や文字・数字などのキャラクターが液晶で表示できる多機能なインテリジェントスイッチ「ISシリーズ」を発売。その後、液晶に加えカラー有機ELなども採用して用途を広げてきた。
今回の新商品は「表示部分の枠をなくすとともに、タッチパネルにはない操作感覚のあるスイッチのストローク感を実現した」(大橋社長)もの。
有機ELディスプレイの額縁部分の幅を0・5ミリと極限まで細くするとともに、フルスクリーンの感じを出すために、独自のレンズ形状を設計し、レンズ効果を活用することで、表示面を最大限生かした操作部を実現した。同時にスイッチの筐体もフルスクリーンを実現するために、素材を吟味し、厚さ0・2ミリで強度を確保している。
複数個で並べて同一画面を形成しても、額縁を気にすることなく、自由自在な大きさとレイアウトが実現できる。
解像度は96RGB×64ドットで、表示色は6万5536色(16ビットカラー)。表示部寿命も従来の3万時間から5万時間に長くなっている。
外形サイズは23・1×20・6ミリで、ストローク長は1・8ミリ。インターフェイスはシリアル(SPI)方式で、高速な同期通信が可能。
スイッチの寿命は機械的・電気的100万回。使用周囲温度はマイナス20~マイナス70℃。
主な用途は、放送・音響機器、アミューズメント、監視機器、車載機器、医療機器など。