再生可能エネルギー発電設備の導入率(運転開始)は昨年11月末時点で2割台と低く、まだ20万件以上が設備認定を受けながら未導入である。そのため、今後予想される買取制度認定取り消し分を差し引いても受配電盤需要は引き続き高水準で推移するものと見られる。
とくに、10kW以上の太陽光発電設備では九州地域、北関東地域で未導入が多く、需要増加が見込める。
資源エネルギー庁がまとめた昨年11月末の再生可能エネルギー発電設備(固定価格買取制度後)の導入量は、50万4672件、645・3万kWである。最大の導入量は、非住宅の太陽光発電で
433・6万kWと全体の56・3%を占めている。
しかし、設備認定容量と運転開始導入量の比率を見ると、全体で23・1%である。もっとも比率が高いのは、住宅用太陽光発電で89・2%に達しているが、その他は非住宅太陽光が18・0%、風力8・0%、中小水力3・9%、バイオマス16・6%、地熱20・0%と軒並み低い。
設備認定を受けて設備未導入の件数は、21万6838件もある。
このうち、もっとも受配電盤の需要につながる10kW以上の太陽光発電設備は、認定を受けた22万5264件に対し運転を開始した件数は8万3451件であり、実に63%が未導入として残っている。
10kW以上の太陽光発電設備で未導入を都道府県別で見ると、茨城県が1万64件と最も多い。地域では鹿児島県と大分県が7000件台、福岡県と宮崎県が6000件台で九州が目立つ。
このように地域により差があるものの、受配電盤は依然水準の高い受注が期待できる。