11日に閣議決定した「新エネルギー基本計画」によると、水素社会やエネルギー関連技術開発のロードマップが春から夏までに相次いで策定される。
2次エネルギーとして水素社会の実現に向けた取り組みを加速する。
水素定置用燃料電池は2020年に140万台、30年ぐらいに530万台の導入を目標に技術開発や低コスト化の研究開発を強化する。燃料電池自動車についても水素ステーションの整備、東京オリンピックでの輸送に採用する計画。そのため普及に向けて製造、貯蔵、輸送技術の開発を進める。こうした水素社会の実現に向けて今春、ロードマップを策定し、産学官の協議会を立ち上げる。また、エネルギー技術開発のロードマップを夏までに策定する。
エネルギー関連技術の開発には、課題や取り組みなどの目標を決め、開発を実現する時間軸と社会実装化させる方策を明確化することが重要として、技術開発プロジェクトを全体として整合的に進めるためのロードマップを策定する。
省エネルギーの強化に関しては、産業部門では省エネルギー効果の高い設備更新を進める。省エネ設備投資支援に加え製造プロセスの改善を含む省エネ改修に対する支援も行う。さらに、業種横断的に大幅な省エネを実現する革新的な技術開発を促進する計画である。
戦略的な技術開発の具体化は、エネルギーと生活環境分野で新規市場の創出につながることから、FA制御、配電制御各社にとっても直接、間接的な好影響を受けるものと見られ、エネルギー関連市場向けの製品開発に拍車がかかりそう。