三菱電機は、ワイヤ放電加工機MVシリーズに重電・航空機・自動車など向けの大型部品・金型加工用途向けに「MV4800」を16日から発売する。標準価格は3000万円。2014年度100台の販売を計画している。
新製品は、従来機種に比べワーク加工を行う各軸の移動量を最大約20%拡大して大型部品加工に対応するとともに、新電源の搭載で部品の加工速度を40%向上している。
また、加工定盤に焼入れを施して劣化を抑え、長期間の高精度加工の実現と、新開発の「横方向開閉ワイヤカバー」搭載により、クレーンを使用した大型ワークの搬入が容易に行える。
さらに、同社の高効率サーボアンプと磁束を効率よく使用できるシャフトリニアモーターを採用し、電力消費量を従来機種に比べ最大56%削減することに加え、ワイヤ・ろ過フィルターなどの消耗品使用量の削減により、ランニングコストも最大43%削減可能。
その他、自動結線装置の搭載で、ワイヤのカール率が10%までのワイヤの電極線が使用可能、加工時にワイヤ電極線が断線した場合、断線した位置から自動結線する範囲を加工板厚100ミリまで対応可能となっている。
同社は12年にワイヤ放電加工機「MVシリーズ」を国内外で発売開始し、累計で2000台の販売実績を挙げている。