NKKスイッチズ(大橋智成社長)は、今年4月から新たな中期経営計画「Accomplish(アコンプリッシュ)100」をスタ-トさせ、売上高100億円達成への取り組みを始めた。グロ-バル化・ボ-ダ-レス化が進む中で、世界で最も知られ、世界で最も好まれ、世界で1番選ばれるスイッチサプライヤ-を目指している。今年度は、医療機器など6つの業界をタ-ゲットに市場開拓に取り組むとともに、創立60周年記念商品やタッチパネルなどの拡販を進め、売上高82億円(前期比9・9%増)を見込んでいる。
同社は、今年4月から社名を日本開閉器工業からNKKスイッチズに変更するとともに、3カ年の中期計画に取り組んでいる。
「成し遂げる」という意味を込めた「Accomplish100」には、「2017年3月期に売上高100億円突破の計画に加え、社内の各部門の計画を100%達成するという意味も込めている」(大橋社長)。
同社の14年3月期の売上高は74億5900万円(同3・6%増)であったが、今後3年間で約26億円の売り上げ増を狙う。
今期はタ-ゲットとしている医療、アミュ-ズメント、放送、エレベ-タ、特殊車両、実装機の6つの業界へのアプロ-チを強める方針で、販売代理店との意見交換会などを継続して開きながら、販売店と一体となった戦略で市場開拓を進める。
特に、医療機器市場には特販グル-プを設けるなど徹底した拡販活動を展開する。
商品もタッチパネルに加え、60周年記念3商品として開発した新感覚の「フルスクリ-ンカラ-ISシリ-ズ」、照光押ボタンスイッチでハ-フミラ-ボタンの「YB2シリ-ズ」、全モ-ルド直流専用小型スイッチ「VS01シリ-ズ」の浸透を図りながら弾みをつける。
このうち、有機ELディスプレイを採用した「フルスクリ-ンカラ-ISシリ-ズ」は、他にはない同社独自技術でフレ-ム枠の薄いフルスクリ-ンの実現で、スイッチの新しい可能性を開く期待の商品。
一方、生産の構造改革も20年までの予定で進めており、いわき工場(岩手県)を15年にタッチパネル専用工場にするべく設備増強を図っており、いわきのスイッチ生産設備は本社(川崎)、横浜、中国にそれぞれ移管する。
またスイッチ生産の第3の拠点を15年に設置し、16年に移管する。
新生産拠点も検討
大橋社長は「メ-カ-として製品供給責任を果たしていくためのリスク対策であり、まだどこにするかは決めていない。グロ-バル化のためにも、日本、中国、新拠点で各33%の生産分担ができるようにしたい」と語っている。