三菱電機は、ファン・ポンプ用途に最適な機能を充実させた汎用インバーター「FREQROL―F800シリーズ」46機種を7月31日に発売する。標準価格は、11万8000円(三相200V0・75K)~1950万円(三相400V560K)。2014年度7000台の販売を計画している。
新製品は同社のF700Pの後継機種で、10年ぶりにファン・ポンプ用インバーターをフルモデルチェンジした。
新開発のアドバンスト最適励磁制御により、モーター効率を約15%向上して省エネを実現するとともに、DC24V外部電源供給による「セルフパワーマネジメント」で、待機電力を最大約70%削減するなど、ファン・ポンプの省エネ化に配慮している。同時に、ファン・ポンプの負荷に合わせて定格をLD(軽負荷)・SLD(超軽負荷)の2種類の定格が選択できる「多重定格化」や、DC24V制御電源入力へ標準対応することで、主回路電源をオフしてもパラメーター設定や通信が継続し、待機電力を削減できる機能を搭載。
さらに、マルチポンプ機能で、インバーター1台で並列接続されたポンプ(最大4台)をPID制御(フィードバック制御)することにより、運転状況に応じた水量などの調整が可能になる。
また、外部デバイスが接続可能なUSBホストコネクター(Aタイプ)を追加したことで、市販のUSBメモリーを接続したパラメーターのコピーや、トレース機能によるトラブル発生直前の運転情報をUSBメモリーを介してパソコンに取り込むことでトラブル解析が可能になるなど、USBメモリーによるパラメーター簡単設定とパソコン上でのトラブル解析が可能になる。
そのほか、安全規格(PLd、SIL2)に標準対応し、オプションでさらに上位の安全規格に対応(STO)できる、従来機種(F700P)と同一寸法のため置き換えが容易、制御回路端子はスプリングクランプ端子を採用、ネジ端子に比べ高い信頼性と簡単配線を実現するとともに省配線化を実現できる、標準操作パネルの表示LEDは5桁×12セグメントを採用し、より分かりやすい表示が可能、オプションで表示機能を強化したLCD装備操作パネル(FR―LU08)に対応、などの特徴を持つ。