横河電機は、統合生産制御システム「CENTUM
VP(センタム・ブイピー)」の機能を強化した「CENTUM
VP
R5・04」を発売した。価格は400万円から。2014年度1000システムの販売を見込む。
今回の機能強化では、これまで、測定値が正常範囲から逸脱すると、測定対象(タグ)ごとに付与された監視画面上のマーク(タグマーク)の色を変えて異常を知らせていたが、R5・04では、タグマークの色と形状で異常を表示する機能を追加した。色に加え、形により異常を示すことで、測定対象の重要度と異常の程度(重大、危険レベル高、中、低など)を一目で認識できる。また、アラーム音の種類を増やし、異常の程度や、どの設備が異常であるかを、アラーム音からも判別できるようにしている。これにより、画面上のマークの形状とアラーム音により、発生した異常を視覚、聴覚で即座に把握でき、より安全性の高い運転監視が可能になる。
さらに、バッチプロセスでの生産では、生産する製品ごとに処方の「手順(プロシジャ)」と「データ(フォーミュラ)」があるが、従来は「手順」と「データ」の定義を別々に行う必要があったが、この定義を同じ画面上で並行して行うことを可能にしており、ユーザーそれぞれの定義方法に合った、効率のよいエンジニアリングを実現する。
同社では、CENTUMをプラットフォームとして、生産制御システム全体の継続的機能向上を図っており、安全で生産性の高いプラント操業を実現する「『超』直感オペレーション」、計装設備全体を効率的にエンジニアリングできる「計装まるごとエンジニアリング」、最小のコストでプラント全体の操業を最適化する「インテリジェント・プラント・コンダクタ」、ライフサイクルで高い効率を維持する「サスティナブル・プラント」の4つのコンセプトを掲げている。