アズビルは、ジャパンマリンユナイテッドが、米国のシェールガスLNGプロジェクトのLNG船向け統合制御システムを受注した、と発表した。このLNG船は竣工後、主に米国コーブポイントプロジェクトからのLNG輸送に投入される予定。
今回、同社はLNG船のLNGタンク、荷役設備、ボイルオフガス焼却装置およびTFDE(低硫黄油も使用可能な三元燃料ディーゼル機関電気推進方式)を構成するエンジンへのガス供給や電気推進装置への電力供給の監視・制御を行う制御システムとして、統合制御システム「Marine―DEO(マリンデオ)」を納入し、このシステムのエンジニアリングと試運転のサポートまでを担当する。
LNG船の設備の制御は、超低温に冷却され液化したLNGを安全に輸送するため、高度な制御技術が要求される。また、航行中に気化してしまう天然ガスの割合(ボイルオフ率)を最小にするタンク防熱仕様の採用や、優れた燃費性能といった大幅な環境負荷の低減も求められる。
同社は、これまで100隻以上のLNG船に監視制御システムを納入し、さらに計測機器や調節弁などの現場機器、メンテナンスまで幅広く提供している。今回の受注は、こうしたLNG船の制御に関する知見やノウハウと豊富な経験が評価されたもの。
シェールガス革命や世界的なガス需要増を背景に、今後さらにLNG船の需要増加が見込まれている。
同社では、これからもLNG船の安全な運航を支援し、船舶関連事業の拡大につなげていく計画だ。