オムロン 地絡過電圧継続器を発売 PVの系統保護に特化

オムロンは、PV(太陽光発電)システムの系統保護に特化した地絡過電圧継電器「K2ZC―K2GV―N□C」を、10月1日から発売する。価格は、ユニットタイプが5万1000円、表面取付タイプと埋込取付タイプが各6万円。

現在、太陽光発電システムが連系された系統側で地絡事故が発生した場合、OVGR(地絡過電圧継電器)が動作し系統保護のためにパワーコンディショナの発電を停止させるが、地絡復旧後の再連系(再発電)は電力会社からの許可が必要とされる。従来のOVGRは自動復帰動作のみで、自動で再連系しないよう手動復帰回路を個別に設ける必要があった。

K2ZC―K2GV―N□Cは、業界で初めて自動復帰機能に加え、手動復帰設定機能を搭載。切替スイッチで復帰動作が簡単に設定でき、設備の設置後に復帰方式が変更されても簡単に対応できる。従来、手動復帰用に必要だったキープリレー機能も内蔵している。

さらに、系統監視と遠隔監視システムを連携させ、遮断器の開閉状態を把握する系統監視機能(簡易UVR機能)を搭載。系統遮断による売電できない状態に対し早期に対応でき、発電ロスをなくすことで発電量の最大化に貢献する。また、2015年4月から施行される「保安点検頻度の強化」の緩和要件である「異常による遮断器の自動遮断の検出」を新製品単体で満たすことができ、保安点検回数の低減や保安時の発電ロスを抑えることも可能。

地絡検出のほかに遠隔監視システムとの連携を考慮した系統監視や、自己診断機能を搭載。動作時間は、0・1~9・9秒の範囲内で、0・1秒単位で設定可能。地絡過電圧計測値とエラー表示が可能な3ケタ7セグメント表示。年次点検時に必要な動作ロックスイッチをフロント面に配置している。

同社では、太陽光発電システムをはじめとした発電機関連の連系盤市場向けに拡販する。

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