FA関連機器の第1四半期(4~6月)の出荷が前年同期比2桁増と好調な伸びを見せている。国内外での旺盛なスマートフォン関連需要の拡大や自動車関連の投資増などがFA関連機器全体の出荷増につながっている。為替相場も安定推移していることから、輸出環境に追い風になっており、内需との両輪での牽引がしばらく続きそうだ。
日本電気制御機器工業会(NECA)の2014年度第1四半期出荷額は、前年同期比111・0%の1694億円となった。5大品目の制御用リレー(115・5%)、操作用スイッチ(105・5%)、検出用スイッチ(107・3%)、制御用専用機器(109・0%)、PLC/FAシステム機器(112・9%)のすべてが前年同期を上回っている。これで5期連続で100%を超えることになり、ここ3期は連続で2桁の伸びを確保。国内の108・5%に対し、輸出は115・0%の680億円で、四半期としては過去最高額を記録している。
日本電機工業会(JEMA)の産業用汎用電気機器の第1四半期出荷額は、同112・7%の1942億円と2桁増となり、5四半期連続で増加した。国内の設備投資増を背景に、サーボモータ125・4%、PLC(プログラマブルコントローラ)120・3%、三相誘導モータ119・1%、UPS(無停電電源装置)113・9%と2桁の伸長を見せ、汎用インバータ(109・4%)、電磁開閉器(107・4%)なども堅調な出荷となっている。
日本工作機械工業会の14年上期(1~6月)の工作機械受注額は、前年同期比135・5%の7009億1800万円となっている。約7割占める海外向けが139・7%と40%近い伸びを見せたことが大きい。欧米の続伸や、中国のスマートフォン向けなどが回復してきたことが大きな要因。国内も127・3%と堅調で、政府の投資減税策などもあり、自動車や省エネ関連投資が継続して需要拡大につながっている。
日本ロボット工業会(JARA)の4~6月期ロボット出荷は、台数が同140・9%(3万3616台)、金額が118・7%(1192億円)といずれも2桁増となった。輸出も台数が同142・1%、金額が同124・0%と大幅な増加で堅調。FA制御機器各社の第1四半期決算も、過去最高の売り上げを確保している会社が目立っており、リーマンショック以前の売り上げに戻りつつある。
機械受注の減少や、韓国経済の変調など不安な要素も聞かれるが、消費税増税の影響が大きな需要減になっていないことや、国内の省エネ化投資とインフラ整備投資が継続していることから、今年後半もこの状況を維持するという見通しが大勢になっている。