ファナックは、このほど栃木県と新工場用地取得について合意した。場所は下都賀郡壬生町にある「みぶ羽生田産業団地」で、面積は約69・4ヘクタール。工業団地をほぼ丸々取得する形になる。新工場の稼働開始時期は2016年を目標とし、土地取得費用は約100億円、建屋、設備も含めた合計の投資総額は500億円にのぼる。
新工場では、NC装置1万台/月、関連するサーボモータ5万台/月を生産する予定。これにより、ファナックとして約4割の生産能力アップが見込まれる。世界のCNC市場は、13年から18年の5年間で60%以上の伸びを示すとの予測もあり、増産により、今後高まることが想定される中国、インドなどの新興国向け需要を中心に取り込む。
ファナックの工場では自社ロボットを用い、部品取り出しから組み立て、試験、梱包まで高度な自動化を進めている。今回の新工場においても積極的な自動化を推進する見込み。
国内生産にもこだわっており、中国工場において一部組立工程はあるものの、主要部品はすべて日本で製造している。