第11回国際物流総合展 ロジスティクスで経営革新 物流の環境、安全、品質、ICTの活用など提案

アジア最大級の物流・ロジスティクス専門展示会「国際物流総合展(LOGIS―TECH TOKYO)2014」(主催=日本ロジスティクスシステム協会、日本能率協会など関連5団体)が、9月9日から12日までの4日間、東京ビッグサイト(東2・3・5・6ホール)で開催された。2年に1回開催される同展には、今回418社1701小間(前回411社1594小間)と、社数、小間数とも前回を上回る規模となった。開場時間は午前10時から午後5時。入場料は1000円(招待状持参者、事前登録者は無料)。また、自動認識総合展の来場者も再登録すると無料で入れる。期間中5万5000人(前回5万2467人)の来場が見込まれた。

11回目を迎える今回のテーマは「ロジスティクスで経営革新~解決のレシピを探せ~」。

同展は、物流・ロジスティクスの高度化・効率化に不可欠な最新物流機器・システム・ソフトウェア・サービスなど、ソフトとハードが一堂に集結した。

今回は、物流の「環境」「安全」「品質」「ICTの活用」などを提案した展示が目立つ。

「環境」では低燃費や低排出ガス、燃料電池利用といった、環境負荷の低減に繋がるフォークリフトや、リユースやバイオマス資源を利用したパレットなどが目立つ。「ICTの活用」では、人手不足を補完する省人化・省力化に向けて、画像認識技術を利用した出荷検品システム、モバイル機器を駆使した配送管理システムなど、最新の情報機器を駆使した提案が行われた。

また、安全・安心への関心が高まる中で、「物流品質」への取り組みも強まっている。3温度地帯(チルド・フローズン・定温)対応の保冷コンテナ、結露対策シートなど、よりきめ細かな取り組みが提案される。

■3コーナーで集中展示
一方、集中展示として、来場者の関心が高い3つの分野でコーナーが設けられた。

「安全で環境にやさしいトラック輸送」では、29社・団体から、天然ガス利用トラック、トラックのアイドリング燃費を削減する技術などが披露。

「拠点進出ソリューション」では、44社・団体が、立地環境から物流サービスまで、拠点計画を進める上で必要不可欠な情報を企業・自治体などが提案した。

「環境にやさしい包装システム」では16社・団体から、省エネ・省資源・再利用・再資源をキーワードに、包装の最適化・破損削減・コスト削減の提案が行われた。

さらに、来場者と出展者の円滑な商談・情報収集や交流を促すことを目的に、展示会の会期前から利用できる「出展企業×来場者マッチングサービス」を提供した。来場者が展示会のホームページから自社の課題、興味のある製品・サービスなどを事前に登録すると、それに対応したソリューションを提供できる出展者から連絡が届き、会期前から情報交換を図ることが可能となる。

このサービスを利用することで、広い展示会場を効率よく見学できる、ブースで商談するアポイントがとれる、会期当日に検討内容に沿った具体的な提案を受けることができる、といったメリットが生かせる。

■プレゼンセミナーも併催
また、4日間の会期中、72セッションのプログラムで出展者によるプレゼンテーションセミナーが行われた。

物流業界の最新情報が分かるこのセミナーでは、最新製品・サービスの紹介・導入事例などの情報がすべて聴講無料で聞けた。

主な出展分野と展示製品は次の通り。

保管機器システム(自動倉庫、棚、移動棚、回転棚)、仕分けシステム、ピッキングシステム(ピッキングカート、デジタルピッキング)、物流機器部品(モータ、インバータ、タイヤ、ベルト、変速機、ベアリング)、搬送システム(コンベヤ、パレタイザ・デジタルパレタイザ、テーブルリフト、クレーン、ドッグポート、チェーンブロック)、産業車両(フォークリフト、無人搬送車、高所作業車)、運搬車両(台車、キャスタ)、サードパーティロジスティクス(ロジスティクスソリューション、ロジスティクスコンサルティング)、保管・輸送サービス(複合一貫輸送システム、輸送・流通サービス、流通加工)、情報機器・ソフトウェア(ICタグ、バーコード、IDシステム、プリンタ、スキャナ、センサ、ラベリングシステム、POSシステム、EDIシステム、SCM/SCEM、受発注管理システム、入荷/出荷システム、在庫管理システム、輸送・配車・配送システム、運行管理システム、ERP、物流コスト管理システム、流通加工支援システム、管理分析システム、ITS、移動体通信システム、求車求荷システム)、エンジニアリング・コンサルティング(ロジスティクスエンジニアリング、インテグレーテッドシステム、シミュレーション、スケジューリングシステム)、その他。

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