GMインターナショナル社は、イタリアに本社を置く防爆関連機器の専業メーカー。豊富なラインアップの中で、近年需要が伸びているのが本質安全防爆温度マルチプレクサー「D2000シリーズ」である。このマルチプレクサーは、Zone1に設置でき、最大距離は5キロメートルまで可能で、アナログであれば1つのマルチプレクサーシステムで最大256点まで可能。電源と信号回路は同じ2線を使用するため、別途電源配線が不要。
また各チャンネル間は独立したアイソレーションで、ノイズに強い設計を採用している。アナログ、例えば熱電対、または測温抵抗体による温度信号は安全場所に設置されたD2000シリーズのゲートウエイからModbus信号により制御システムに伝送できる。
周囲使用温度はプラスマイナス40℃~プラスマイナス60℃と広範囲。国内検定は未取得。
マルチプレクサーは、広範囲領域の危険場所に省配線で設置できることから、フィールドバス採用のリモートI/Oと比べて、簡単シンプルに温度の監視モニタリングができる。従来、LNG・LPGガス船やケミカル船の配線工事は、多芯ケーブルでは大変な作業とコストがかかるのに対し、既設配線を利用しながら温度測定点を増加させることで、多芯ケーブルの敷設が不要になる。しかも、屋外の過酷な環境でも使用でき、かつ診断機能搭載で点検用途にも対応できる。
公式Web : http://www.gmijapan.co.jp/