西日本最大級のものづくり専門展「関西ものづくりワールド2014」(主催=リードエグジビションジャパン)が、過去最多の980社が出展して、9月24~26日までの3日間、インテックス大阪で盛大に開催された。「第17回関西設計・製造ソリューション展(DMS)」と「第17回関西機械要素技術展(M―Tech)」の2展にものづくりの最先端技術が一堂に集まった。西日本のユーザーにとっては課題解決に向けて欠かせない場として定着しており、例年多数の専門家・ユーザーが来場。今回も国内870社、海外110社が出展し、4万3000人の来場が見込まれている。また、「第2回関西高機能フィルム展」、「第2回関西高機能プラスチック展」、「第1回関西高機能金属展」の関連3展が「関西高機能素材ワールド」として同時開催され、合わせて1160社がインテックス大阪に集結した。開場時間は午前10時~午後6時(26日は午後5時)となっている。
■好評の事前アポイントシステム
西日本最大級の製造業向けITソリューションの専門展。課題解決のための最適な製品・技術を効率的に導入・比較検討する場として、製造業の設計・開発部門、製造・生産部門、経営企画・情報システム部門などをはじめとする多数のユーザー・専門家にとって欠かせない展示会となっている。
同展では製品カテゴリーごとに7つの特設ゾーンを設けている。CAD/CAM&PLM/PDM、ラピッドプロトタイピング・3Dプリンタ、CAE、SCM・ERP・生産管理システム、3次元測定、設計・製造アウトソーシング、図面管理・文書管理で、ものづくりに関するあらゆるソリューションが集結した。
同展では、導入に向けての具体的な相談をじっくり行うことができ、主要製品を一堂に比較検討できることから、仕様・見積もりを取り、導入をその場で決定する来場者も例年増加している。「リードタイムを短縮したい」「コストを削減したい」「品質向上を図りたい」などといったユーザーの課題に対する最適なソリューションを提案するために、会場では多数の出展社が「商談コーナー」や「コンサルティングコーナー」を設置しており、導入事例や導入メリットを説明できる専門の技術者が対応する。
なお、展示会をより効率的に活用するための特別企画として毎年好評の「事前アポイントシステム」を利用できる。これは、展示会に来場する前に探している製品や抱えている課題を登録すると、条件に合った出展企業から提案メールが届き、事前に打ち合わせをすることで、会期当日に効率よくブースを回ることが出来るシステム。
来場者にとっては、これを利用することで、「あらかじめ行くべきブースが分かり、広い会場を効率よく回れる」「事前に課題を伝えているため、課題に合った具体的な提案が受けられる」「システムが自動的に絞り込むため、自分で調べる手間が省ける」といった大きな利点がある。登録は無料。
「関西設計・製造ソリューション展」専門セミナーは、全9セッションが予定されている。
24、25の両日は、基調講演・特別講演も行われる。トヨタ自動車、シーメンス、川崎重工業、リコー、コマツなどから次世代のものづくりやITなど、重要なテーマの講演を無料で聴くことができる。
■詳しい技術相談その場で活発に
製品の研究開発のための最適な機械要素・加工技術を一堂に集めた西日本最大級の専門展で、効率的に導入・比較検討する場として欠かせない展示会として、関西でもすっかり定着している。
同展の出展社数は、昨年比30%増の800社と、昨年の2号館(一部)、3号館、4号館に加え、新たに2号館全ホールと1号館も使用、過去最多の出展社数となった。海外からも7カ国・地域から110社が出展し、台湾パビリオン、中国パビリオン、韓国パビリオン、タイパビリオンが規模を拡大して参加する。
同展では、出展ブースに常駐する専門の技術者と来場者の間で、開発・設計・試作のための詳しい技術相談がその場で活発に行われている。会場の随所では実際に出展製品を手にとって、製品の機能や技術の特徴を比較検討し、最適な機械要素・加工技術の導入に向けて技術相談や試作依頼などの打ち合わせが行われ、例年、同展をきっかけに様々な特注品が誕生して、技術力のある企業と来場者との絶好のビジネスの場となっている。
今回も、製品カテゴリーごとに18の特設フェアを設置している。
今回から新たに、摩擦対策と配管部品の2つのフェアを追加した。「摩擦対策フェア」では、潤滑剤、耐摩擦コーティング、耐摩擦・摩耗材料、摩擦・摩耗試験機、摩擦対策システムなどが、「配管部品フェア」にはパイプ、チューブ、継手、バルブなどの製品が集まる。
そのほか、モーション技術、モータ、油空圧機器、機構部品・関連製品、ねじ・締結技術、ばね、機械材料・加工技術、微細・超精密加工、バリ取り・表面仕上げ、表面処理・改質、洗浄、試験・計測機器/センサ、複合・溶接・切断、難削材加工、工具、企業・工場誘致で、いずれも製造業の設計、開発部門や、製造・生産技術、購買・調達、品質管理部門のユーザーや経営者にとって必見のフェアだ。
さらに、「バリ取り・表面仕上げフェア」と併催で専門セミナーでは、日本の産業技術力を発展させる鍵として注目が集まるバリ取り技術について、体系的に学ぶ絶好のチャンスである。セミナーは、バリ取り・表面仕上げの基礎から応用事例まで理解することができる内容となっている。製造・生産技術、設計・開発部門の人々にとっても、新しい発想を入手するチャンスとして、必聴の講演だ。
■同時に関連3展示会も
「関西高機能フィルム展」は、高機能フィルムの成形・加工技術からフィルムそのものに至るまで、あらゆるフィルム技術に関する西日本最大の専門展。
FPD、新エネルギー(太陽電池、二次電池、燃料電池)、スマートフォン、LED、建材、医薬品、食品包装など様々な分野の最新のフィルム技術が一堂にそろう。
「関西高機能プラスチック展」は、超精密加工、軽量化、脱ガラス化、金属代替など様々な技術ニーズに応えるエンプラ、スーパーエンプラなどの高性能樹脂や、機能性を付与した高機能プラスチックの研究・開発・成形・加工技術が一堂に集まる展示会。
「関西高機能金属展」は、金属素材(合金、レアメタルなど)や板金加工・リサイクル技術などに至るまで、高機能金属に関する技術・装置の専門展で、自動車、太陽電池、医療、航空・宇宙など幅広い分野で不可欠な最先端の金属関連の技術・製品が一堂に集結する。