アズビルは、マルチバリアブル機能付き渦流量計「AXシリーズ」に、配管に組み込んで設置するインライン形を、日本での工場用防爆機器規格「TIIS」の耐圧防爆認証を取得して19日から販売開始した。価格は45万円(設置調整費別)からで、初年度400台の販売を予定。
AXシリーズは、同社グループの米アズビルボルテック社の製品。1台で流量・温度・圧力を測定し、補正済みの質量流量・体積流量・温度・圧力・密度から3つを選択して出力する機能を持つ。
AXシリーズには、設置形態に応じて配管に組み込むインライン形と、センサ部を配管内に挿入する挿入形があり、今回はインライン形でTIIS防爆認証を取得したが、来年春には挿入形も認証を取得する予定。
また、2015年には中国での認証取得を予定しており、既に認証を取得している北米のFM/CSA、欧州・豪州のIECEx、韓国のKOSHAと合わせ、世界の主要地域の防爆エリアを対象にグローバル展開を加速する。
渦流量計は蒸気や気体の流量計測に使用する。石油や石油化学、化学などのプラントや工場では、蒸留塔をはじめ、蒸気や気体を利用するプロセスで流量計測が必要で、このような可燃性の液体や気体を扱う場所で使用する計測機器は、法規制に基づき防爆構造であることを要求されている。
また、防爆の認証は国や地域によって異なり、それぞれに応じた認証を取得する必要がある。