ナカアンドカンパニー(横浜市港北区新羽町570、TEL045―534―0131、品村綱二社長)は、圧電制御水晶発振器(VCXO)の新製品「VXSG―Y6S9―122・88M〓」の受注を10月から開始した。
同社の主力製品は産業向け水晶発振器、水晶振動子で、携帯基地局を中心とした通信機器、電車の通信システムを中心とした交通インフラなど、高い信頼性が求められる分野を得意としている。
全量、国内で開発から生産、検査、出荷までを行っており、少量、カスタム品への対応や、長期安定供給の保証など、産業向けに特化したメーカーとして、大手への導入実績も多数有する。今回の製品も各携帯キャリアにおいて増設が期待される携帯基地がメインターゲット。
新製品の大きな特徴は低位相ノイズで、携帯基地局に採用することで、今後飛躍的な増加が想定される基地局を含む通信機器の通信エラーレートが改善し、通信速度の安定化や、通信範囲の広域化が期待されている。
開発責任者の同社横田好正氏は、「開発には1年半を要したものの、この過程で低位相ノイズ品の開発・製造ノウハウが蓄積され、他周波数や他製品においても応用できる目途がついた。今後、他分野への展開を期待している」としている。
同社は2014年7月にジェルシステムグループに参画。今回の新製品をきっかけに、同分野における売り上げの30%増を狙っている。