モーションフィールドネットワーク「MECHATROLINK」が、国際標準規格である「IEC61158」「IEC61784」の1つとして採択された。登録日は今年8月。「IEC61158」および「IEC61784」は、産業用のフィールドネットワークの標準を定めた国際規格。
MECHATROLINKは、高速な制御周期を必要とする駆動形(サーボ等)のネットワークと、I/O系のネットワークを1つに統合できるモーションフィールドネットワークとして、1990年代前半に安川電機が開発・製品化し、2003年から技術公開している。
MECHATROLINKは、そのモーション制御性能の高さから半導体、液晶、LEDなど最先端技術をはじめ、工作機械、板金加工、巻線機械、ロボット、食品機械、薬品検査など多くの装置に採用されている。
MECHATROLINKの普及・推進を図るための団体として03年に「MECHATROLINK協会(MMA)」が設立されている。MMAには、幹事会社として安川電機をはじめ、エム・システム技研、オリエンタルモーター、デジタル、安川情報システム、横河電機の6社が、会員は日本、中国、韓国をはじめ、世界で2200社が入会している。拠点も、日本本部を中心に、中国(2カ所)、韓国、台湾、インド、ドイツ、米国に支部を置いている。
産業用フィールドネットワークは、製造現場において、各種製造装置や機器を接続しデータの受け渡しをする際に使用するが、製造装置の高生産性、高信頼性を確保するためには、ネットワークの応答性や信頼性が重要になる。
MECHATROLINKは、そのモーション制御性能の高さから評価を高めており、今回のIEC規格化で国際的普及が一層進み、世界中の製造現場で、生産性向上に貢献すると期待されている。