三菱電機は、ロシアのモスクワに総合販売会社「ミツビシ・エレクトリック(ロシア)」を設立し、10月から営業を開始した。新会社は、ロシアおよび周辺国における空調冷熱事業・FAシステム事業を中心とした事業の強化に取り組み、2015年度100億円の売り上げを目指す。
ロシアとその周辺国向け販売は、従来、三菱電機ヨーロッパからロシアなどの代理店が行っていた。今回、現地に販売会社設立したことで、現地の顧客サービスの拡充・強化につながる。
空調冷熱事業は、三菱電機のロシアおよび周辺国における主要事業の一つで、今後は新会社を拠点に、地域に密着した営業活動を進め、さらなる拡販を図る。
FAシステム事業は、資源関連産業向けから食品加工などの一般製造装置まで幅広い需要が見込め、現地での販売・技術サポート・アフターサービス提供など、一層の拡充を図る。
ロシアにはトヨタ、日産、三菱などの日系自動車メーカーも進出しており、ブリヂストンや新工場を計画しているFA機器メーカーにとっても有望な市場。また、新会社を核に、社会インフラ事業を始めとする、その他事業の市場参入に向けた支援を行っていく。
拠点は本社のモスクワのほか、支店をサンクトペテルブルク、エカチェリンブルクの2カ所に設置。代表には、07年からロシアに駐在経験がある植村憲嗣氏が就任した。