三菱電機は、数値制御装置(CNC)の新製品として、生産性向上・高精度加工・操作性の向上を実現したグローバルフラッグシップモデル「M800Wシリーズ」を12月1日発売する。月産2000台を計画。
新製品は、CNC専用CPUの初搭載により高速処理性能が飛躍的に向上しており、CNCの基本性能である微小線分能力とPLC(プログラマブルロジックコントローラ)演算処理能力が従来比60%向上している。
また、CNCと駆動系ドライブユニット間の光通信ネットワークを高速化することで、サーボ指令・制御周期が従来比2倍となり、CNCシステム全体の応答性が改善し、工作機械の生産性向上につながる。
さらに、マシニングセンタ向けに、加工形状にあわせて最適な加減速制御を行う「SSS制御機能」を向上し、高精度な加工を実現しており、旋盤向けに、最大8系統32軸8主軸の制御ができ、多軸多系統機にも対応。工具計測操作や3次元ワークシミュレーションなどの機能を拡充し、複雑な形状でも加工可能。
さらに、操作画面にユニバーサルデザインを採用し、ユーザー(工作機械メーカー)ごとの操作画面の作成も容易。
加えて、表示器にマルチタッチ・ジェスチャ操作などスマートフォン感覚で操作できる大型の19型を新たにラインアップし、画面には、縦置き2分割のマルチ画面への表示切り替えや、画面の下部にソフトウェアキーボード・マニュアルなどが表示できるなど操作性が良くなっている。
そのほか、工作機械で必要な各種安全機能SLS(速度監視)、SLP(位置監視)、SOS(停止監視)、SBC/SBT(ブレーキ制御/診断)などに対応、安全I/O、安全PLCにより安全回路を省略化かつ省配線で機能安全システム構築を支援できる、などの特徴を持つ。