富士電機は、SiC(シリコンカーバイト)ハイブリッドモジュールを搭載した大容量インバータ「FRENIC―VGシリーズ スタックタイプ(690V系列)」を発売した。出荷開始は、2015年3月を予定。
新製品に搭載したSiCハイブリッドモジュールは、SBD(ショットキーバリアダイオード)と、シリコン素子を使ったIGBT(絶縁ゲートバイポーラトランジスタ)で構成されており、電力変換回路におけるスイッチング損失を従来機種比28%低減し、設備の大幅な省エネに貢献する。
同時に製品サイズを維持しながら、単機容量を従来機種の最大315kWから最大450kWに拡大できることから、設置するインバータ台数が削減可能で、設備の省スペース化につながる。
外形サイズは、3相690V355~450kWで226・2×1400×567・3ミリ。
用途は、鉄鋼、化学、製紙など大型プラントの生産設備や港湾クレーンなど、設備の大容量化で電力消費量の削減や装置の小型化などが求められている分野。
同社は昨年10月、産業技術総合研究所と共同開発したSiC素子を自社工場で生産開始している。今回、新たに開発した1700VのSiCハイブリッドモジュールを搭載した。