三菱電機は、大型金型加工に適したワイヤ放電加工機「MP4800」=写真=を発売した。標準価格は4000万円。2014年度30台の販売を計画。
新製品は、高剛性ベッド構造の採用で高精度加工を実現するとともに、超高精度な直動ガイドの搭載および直動ガイド取り付け面の機械加工精度向上により、高精度な軸送りが可能で生産性の高い長尺の高精度大型金型加工に対応。
また、「水冷サーマルバスター」と「熱変位補正システム」の採用で、上下ノズルの相対変位を抑制することで長時間の高精度加工を実現している。
さらに、三面昇降加工槽の大型機への搭載により、加工ワークの位置を三方向から確認でき、大型ワークの段取り作業性を向上。
そのほか、加工槽が加工位置である定盤上面に対して約60ミリ降下するため、ハンドリフターを用いるワーク搬入出時の定盤接近性を向上、機械側面のスペースを有効利用した自動化システムに対応可能―などの特徴を有する。
同社は、12年に電子機器・自動車部品・モバイル機器の金型・部品加工に用いられるワイヤ放電加工機「MVシリーズ」を国内外で発売開始し、累計で2500台の販売実績をあげている。今回、高精度ワイヤ放電加工機「MP1200・MP2400」に、「MP4800」を追加することで、MPシリーズのラインアップを強化した。今後、国内をはじめとしたグローバルでの自動車・精密電子部品向けなどの長尺化・高精密化した大型金型加工現場の生産性向上に向け拡販を図る。