電気制御機器の2014年度出荷額が、前年度比106・9%の6850億円と過去最高額になる。これは、これまで最高額であったリーマンショック前の07年度の6682億円を168億円上回る。
また、輸出額も2633億円(前年度比109・5%)と、10年度の2441億円を上回り過去最高になる見込み。
国内では設備投資や公共投資が増加し、輸出も米国の堅調維持に加え、アジア・太平洋も成長が継続していることなどが大きな要因となっている。
日本電気制御機器工業会(NECA)がまとめた、上期実績を加味した下期以降の電気制御機器の出荷見通しによると、14年度の出荷額は当初見込みの6700億円(同104・5%)を2・2ポイント(150億円)上回る。当初の予測でも過去最高の07年度を超えるとの見通しであったが、今回これがほぼ確実になるとしたもの。
このうち、国内は4219億円(105・3%)で、当初見通しを119億円、前年度を214億円上回っている。また、輸出も当初見通しよりも33億円、前年度よりも229億円多くなっている。
上期の品目別でも、5大品目すべてで前期比、前年同期比ともに100%を超え、前期比ではすべての品目が2桁増となっている。前年同期比でも、前年は上期が上昇基調に入っていたこともあり、2桁増にはならなかったものの、制御用リレー108・0%、PLC/FAシステム機器が約109・7%と全体の伸び(107・1%)を上回って出荷総額の底上げを牽引している。
NECAではこの出荷統計に加えて、海外生産・販売(OUT
to
OUT)についてもまとめており、この出荷額を加えると日本メーカーの電気制御機器出荷額は8000億円近い市場になっているものと見られる。