東芝は、インドでの電力・配電用変圧器および開閉装置事業(T&D事業)の拡大に向け、インドの生産拠点である東芝電力流通システム・インド社に約30億円を投じて、高電圧・大容量変圧器については765kV・500MVA級の機器の製造ラインの増強と、開閉装置の本格生産ラインを立ち上げる。生産開始はそれぞれ2015年春の予定。
この投資により、これまで展開してきた中小容量の変圧器や中低圧の開閉装置に加え、高電圧・大容量の製品をラインアップでき、インドの拠点を中心に周辺地域に向けた機器供給体制を確立。18年度にはインドでのT&D市場シェア20%を目指す。
同社は昨年12月、インドのヴィジャイエレクトリカル社のT&D事業を約200億円で買収して東芝電力流通システム・インド社を設立し、インドおよび周辺諸国に向けた事業を展開している。
今後は、2月に生産開始したロシアの電力用変圧器工場とともに、グローバルでのT&D製品の供給体制を構築し、グループ傘下のランディス・ギア社が持つグローバル販売網を活用することで、15年度にT&D、およびスマートグリッド事業の売上高7000億円達成を計画している。