横河電機は、データ収集制御システム「SMARTDAC+(スマートダックプラス)」の新ラインアップとして、インダストリアル・オートメーション用無線通信規格ISA100 Wirelessに準拠したペーパレスレコーダ無線モデル「GX20W」を発売した。
新製品は、ISA100 Wirelessのゲートウェイ機能を搭載したことで、これに準拠した無線フィールド機器の情報を収集し、記録することが可能になり、レコーダ(記録計)の持ち込みや配線が困難な場所でのデータ収録が簡単に行える。
また、有線入力最大100チャネルに加え、無線フィールド機器を50台まで接続することができる。
しかも防爆対応の無線フィールド機器を利用して、防爆エリアの外からデータの収集と記録が行えるため、可燃性有機溶剤を使用する化学プラント、医療品原薬製造プラントなどの防爆エリアの設備監視用途でも、レコーダによる監視システムを簡単に構築できる。
さらに、配線が不要になるため、設備の異常監視や小規模プロセス監視のためのシステムを低コストで構築できる。
主な用途は、電力、石油精製、石油化学、化学、鉄鋼、紙パルプ、食品、薬品などのプラントにおける、ボイラー、石炭ヤード、回転炉、排煙設備などの監視での温度、電圧、電流、流量、圧力などのデータの収集・表示・記録。
プラントでは、温度、圧力、レベル(液位)、ガス濃度、振動などの測定にさまざまなフィールド機器が使用されているが、フィールド無線システムは、これらのフィールド機器と、監視・制御システムなど上位のシステムとの間の通信を無線化することで、配線が困難な場所に設置でき、有線システムに比べ敷設コストを削減できる。
SMARTDAC+は、2012年10月に発売以来、ペーパレスレコーダ「GXシリーズ」「GPシリーズ」、データロギングソフトウェア「GA10」、データアクイジションシステム「GM」をラインアップし、製造プロセスの監視、製品の性能評価試験といったデータ収集制御アプリケーションを幅広くサポートしている。