横河電機は、安全計装システム「ProSafe―RS(プロセーフ・アールエス)」の機能を強化した「ProSafe―RS
R3・02・20」を、昨年12月26日から販売開始した。価格は最少構成(入出力点数50点)で500万円から。
2014年度1400システム、15年度1700システムの販売を計画している。
今回の機能強化では、プラントシステムで同社と異なるタイプの安全計装システムを使い分けているユーザーでも、同社の統合生産制御システム「CENTUM
VP(センタム・ブイピー)」の監視・操作画面から一括して監視できるようにした。
また、オープンな通信プロトコルへの対応を強化し、他社のSCADソフトウェアとの連携機能も充実している。
同社の安全計装システムは、プログラマブルタイプの「ProSafe―RS」と、ソリッドステートタイプの「ProSafe―SLS」の2種類あり、プラントの生産設備ごとに適したタイプを使い分けている。
今回この両タイプに情報収集機能を追加することで、「CENTUM
VP」の監視・操作画面から「ProSafe―SLS」の稼働状況を監視できるようになった。
また、両タイプの安全計装システムの動作履歴に関する時系列データも統合して表示でき、万が一プラントでトラブルが起きた場合も、SOEを一括抽出してトラブル要因を迅速に解析できる。
さらに、オープンな通信プロトコルDNP3に対応させており、他社製SCADAソフトウェアとの連携も可能になり、既存のSCADAソフトウェアを活用しながら「ProSafe―RS」のコントローラを容易に導入でき、システムの更新・増設のコストを抑えることが可能。
しかも、DNP3はネットワークが切れた場合にデータを一時的に保持する保障の仕組みがあるため、アップストリームでの無線や衛星通信などの狭帯域回線に最適。
同社の「ProSafe―RS」は05年2月の発売以来、安全度水準SIL3レベルに対応し、国内外で1500以上のプロジェクトで採用されている。
また、「ProSafe―SLS」は97年に販売を開始し、SIL4対応で、海外の約300プロジェクトで採用されている。