自動認識機器 物流関連、新たな牽引役 セキュリティ面からも期待

バーコード、RFID、バイオメトリクスなどの自動認識機器の市場は、トレーサビリティや物流システムの効率化ニーズなどを背景に、需要が拡大している。

日本自動認識システム協会(JAISA)の出荷統計によると、2013年自動認識市場全体の出荷金額合計は、前年対比2・2%減の2246億円、14年は消費税増税関連とWindows
XPからの切り替えによる需要に加え、タブレット端末などを利用する新たな市場での需要拡大、及び各業界でリプレース時期に来ていることによる切り替え需要と、製造業の設備投資などから前年比6・2%増の2385億円を見込んでいる。15年も5%前後の増加が見込めそうだ。

現状、製造業の設備投資は、自動車関連や工作機械、3品(食品・薬品・化粧品)関連、半導体製造関連などが好調で、製品品質向上に向けたトレーサビリティ対応に伴う、バーコードシステム、RFIDシステムなどに加え、周辺のレーザーなどのマーキングシステムにも波及している。

また、物流関係も堅調で、輸送業者の物流業務効率化に向けた大型投資が継続しており、特に通信販売市場の拡大により出荷体制の効率を上げようと意欲的な投資を行っている。RFIDなど製造業のワイヤレス化対応も採用が増加傾向で、自動認識市場の新たな牽引役になりつつある。

セキュリティ面からも自動認識機器への期待は高い。バイオメトリクス、指紋認証など導入が各方面で進んでいる。今後製造業でプリンタ周辺機器と連携したアプリケーションも期待される。

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