一般社団法人日本配電制御システム工業会 「好機を生かし飛躍の年に」 丹羽一郎会長

謹んで新年のご挨拶を申し上げます。年頭に当たり、平素より当会にお寄せ頂いております皆様の温かいご指導とご支援に対し、心から御礼申し上げます。

わが国の景気は、消費税率引き上げに伴う駆け込み需要の反動減などによる落ち込みから業種・業態によりまだら模様が見受けられますが、全体的には緩やかに持ち直しの方向にあります。

このような中で、住宅投資については戸建て、マンションともに受注減で推移しているものの、建設投資全体では、公共投資、大都市圏の再開発、工場設備、物流倉庫などが増加傾向にあり比較的堅調に推移しています。当業界は、これらに加え再生可能エネルギー固定価格買取制度が始まって以降、太陽光発電設備に伴う連系盤等の急増で、昨年は近年になく多忙な一年でした。

一方で、少子高齢化や熟練工の引退が、建設業に深刻な影響を与えており、人手不足等に起因した工期の延長が相次ぎ、これに伴い配電盤類の納期の延長や仕様変更が日常茶飯事化しております。このため、計画的な生産活動に支障をきたしており、忙しい割には収益の改善に結びつけることが難しかった一年でした。

中期的には、東京オリンピック関連投資のほか大都市圏の再開発、老朽化した建築物の改修工事、円安に伴う国内への生産設備投資増加などにより、今後もしばらく堅調な推移が期待されています。

会員各社の皆様におかれましては、協調・共存を図りながら、この好機を生かし企業体質の改善・強化に努められますことを期待しています。当会では、従来から実施している配電盤類の規格や技術資料の充実を図るほか、優良工場認定事業の審査内容見直し、太陽光発電設備のメンテナンス事業についてビジネスモデル構築の検討などを行うとともに、引き続きタイムリーな情報の提供に取り組んで参ります。

結びに、皆様方のご健康とご多幸をお祈りしまして、新年のご挨拶とさせていただきます。

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