今年度は、既存事業に加え、メガソーラーなどの新規事業も業績に貢献し、堅調な拡大基調が続いている。
メガソーラー事業は、産業用太陽光システムの設計・設置からメンテナンス業務までを一貫して当社がワンストップで請け負う業務と、その周辺機器としての制御機器の提案・販売も行っている。また、大阪・茨木、滋賀・大津、兵庫・佐用などで発電所を開設し収益を上げつつある。来期は事業トータルで50億円ぐらいの確定した売り上げが見込める。
また、自動認識機器事業強化に向けて、データロジックADCを完全子会社化して、IDECグループとして取り組みを開始した。今月は独自開発の新製品として、CCDを採用したバーコードリーダーを発売し、メディカル検査用途などで市場開拓を進める。この事業では3年後に、25億円ぐらいの売り上げを計画している。
当社は16万機種という製品アイテムを有するが、今年4月からは製品別販売代理店制の導入と、直販比率も増やしていく。自動認識機器については直販での展開を考えている。
一昨年から兵庫・福崎で、オートメーション技術を駆使した農業ハウス栽培の実用化研究に取り組んでいるが、今年3月にトマトの植え付けを始める。約300坪のハウスに、空中に浮かした土壌と、超微細気泡生成技術「GALF」やセンサ、LEDなどの技術を駆使し、6月頃には出荷する。今後の日本を考えると、安全・安心でおいしい日本の農産物は世界に輸出できる産業になる。日本の農業をオートメーション技術で活性化していきたい。
一方、海外ではタイ工場に販売会社を設立し、タイでの拡販を行っている。中国も上海の北に新工場を設置し、生産と物流を一体化することでリードタイムを短縮する。
当社は今年創業70周年を迎えるが、30年後の姿を見せられるようなイベントなども考えていく。