2014年の国内経済は、アベノミクスの効果としての極端な円高の是正継続や、米国景気の好調やスマートフォン関連産業に牽引され堅調に推移した。
しかし、製造業のグローバル化により、国内への設備投資意欲はまだまだ不透明といわざるを得ない状況にあり、海外経済も各国やエリアで予測しにくい、まだら模様の状況となっている。
このような環境の中で、当社は16年を最終年度とする4カ年の中期計画の三つの成長領域である「安全・安心ソリューション」「生産空間での次世代ソリューション」「エネルギーマネジメントソリューション」で商品力を強化し、施策を推進してきた。
今年はさらに、国内での成熟事業領域の効率化と成長事業領域へのシフトを進め、グローバル展開では質的な転換と地域の拡大を実施していく。
国内では、日本が強い電子部品・自動車・高機能化学市場、安定した内需が見込める食品・薬品市場に注力、安心・安全を担保する生産実行システム・フードディフェンス・ホットメルト検査システムから品質向上に寄与するデータストレージ診断コントローラ・各種計測センサなどの商品群を提供、多様化するエネルギーの最適管理・制御ソリューションを提案していく。
グローバルでは、新商品や新ソリューションの展開とともに、アジア地域で整備してきたメンテナンスセンターに加えて、昨年稼働を開始したアズビルサウジアラビアを活用したソリューション型バルブ事業、装置メーカー向けソリューションの現地カスタマイズ、アズビルボルテック(渦流量計)・アズビルTACO(空気圧技術・商品)など、azbilグループ一体となった商品ポートフォリオの拡大、サービス網の整備などによってさらなる成長を図る。