今年は創業70周年という記念すべき年であり、「第二の創業」と位置付けて、2015年度から17年度までの中期経営計画を実施する。1日に1%でも2%でも、昨日と違うことをやっていけば1カ月、1年で大きく変わってくる。これを3年間継続して続ければ、大きな目標が達成でき、3年間で売上高を20%ぐらいは伸ばせると思う。14年度の上期は、売上高、利益ともに前年度同期を上回り、好調に推移したが、最近は発注から納期までのスパンの短い仕事が増え、やや先が見えない状態なので、下期と通期の業績は期初の予想通りとし、修正は行わない。
製品別では、エレベータセンサが堅調に伸びている。海外でも日本のエレベータメーカーの現地法人へ売り込んでいる。また、中国、タイなどで情報を収集し、現地の顧客の要望を聞いて、エレベータの設計段階から参画できる体制を整えていく。
新製品の無線式モニタリングシステム「マジック・ビー」は、温度管理用、監視システム用などで引き合いがあり、「高速水中可視光通信装置」は、放送局、大学などと共同研究を進めている。これらは、アンテナ商品としての役割も持っており、今まで付き合いがなかった大企業との取引に結び付いている。
エンジニアリング部門では、印刷機械や、消防指令、空港のインフォメーション表示器が好調で、変圧器部門では、データセンタ向け、地域防災システム向けが伸びている。
アベノミクスで、デフレが終息し、民間企業の給与アップが話題になっているが、当社でも定期昇給をきちんと実施している。また、売り上げなどの数字の成果より、努力プロセスや取り組んだ姿勢を重視する評価制度を導入、頑張った社員には賞与などで還元、やる気を出してもらう。
今年の景気については、昨年と同じように推移すると見ているが、笑顔とやる気で、前向きに進んでいこうと思っている。