IEC SC48D国内委員会 技術セミナーを開催

IEC
 SC48D国内委員会(電子情報技術産業協会<JEITA内>、委員長=犀川真一篠原電機取締役技術開発室部長)は、技術セミナー「電子機器の機械的構造標準化」と、特別講演「電力マネジメントによるデータセンタの省エネ化」を、東京都港区の機械振興会館で、昨年12月5日開催した。業界の関連技術者ら約50人が出席した。

IEC(国際電機標準会議)の技術分科委員会SC48Dは、電子機器装置や制御装置・制御盤用キャビネット/ラック、サブラック/シャシーの機構・構造ならびにその試験法の標準化作業を進めているが、その国内対応委員会(IEC
SC48D国内委員会)は、SC48Dの活動と標準化技術を紹介し普及を図るため、2005年から、東京と大阪で技術セミナーを毎年開催してきた。

昨年は11月にIEC総会が東京で開催され、同時にIEC
TC/SC48D東京会議も開催された。ここでは、IEC
61587―1耐環境試験方法の改訂、19インチ規格をベースにした組み込み型コンピュータ用シャシーの新たな寸法規格、データセンタにおけるキャビネットの配置と冷却方法の効率化に関する規格などの新提案のほか、すでに日本から提案済みの「屋内設置キャビネットのセキュリティ規格」および「屋内設置キャビネットの冷却方法の評価基準」などが議論された。

セミナーでは先の東京会議の報告に加えて、杉浦伸明氏(SC48D国際会議議長、愛知工科大学教授)が「IEC国際規格とSC48Dの役割」、島田章夫氏(SC48D
WG4コンベナー)が「住宅用19インチ・システム規格開発」について紹介した。また、SC48D
WG5メンバーの黒木擁祐氏(NECエンジニアリング)が「キャビネット冷却方法の評価シミュレーション」、SC48
WG2メンバーの末光吾郎氏(日本電気)が「キャビネットの耐震試験、性能評価規格」について解説した。また、IECTC/SC48D東京会議での各国の国際会議メンバーに対し、三軸同時加震の耐震試験を実演紹介したときの写真と動画での報告も行った。

さらに、特別講演として犀川真一氏と、村文夫氏(NTTデータ先端技術)が「電力マネジメントによるデータセンタの省エネ化」と題して、データセンタの省エネ化に関連した高効率クーリング技術の動向、HVDC(高圧直流給電システム)を用いた給電ロス低減の提案や、HVDCの安全性に対する技術課題について解説した。

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