フエニックス・コンタクト(横浜市港北区新横浜1―7―9、TEL045―471―0059、青木良行社長)は、産業用コンパクトスイッチング電源「UNO POWER(ウノ・パワー)シリーズ」に、150Wと240Wタイプを新たに追加し、販売を開始した。2015年度1万台の販売を計画。
UNO POWERは、小型・薄型でシンプルな使いやすい電源として、いままで100W以下をラインアップしていたが、今回大容量タイプのニーズに応えて開発した。
新製品は、同社の他シリーズに比べ、150Wで120Wクラスよりも3ミリ、240Wでは同15ミリもスリム化されており、市販されている産業用スイッチング電源の中で最もコンパクトとなっている。また、効率を上げるために部品の選定から回路の設計で発熱を抑えて効率化したことにより、コンパクトで、使用温度範囲を広げることを可能にし、クラス№1の高効率で低待機電力を実現している。
さらに、使用周囲温度もマイナス20℃~プラス70℃まで広げることで広範囲で使え、55℃までは定格の100%出力を可能にしており、「盤設計温度=50℃」という現実的な問題もクリアした。
そのほか、隣り合う機器と密接接続できるため無駄なスペースを削減できる、低リップルノイズを実現、などの特徴を持つ。
あらゆる産業でDC24Vでの制御の増加に伴い、制御盤にスイッチング電源を設置するケースが多くなっている。
ほとんどのスイッチング電源では、設計温度が考慮されず、40℃まで100%出力を保証するに留まることから、設計者は必要な電源よりも大きい容量を選定することが求められる。例えば、設計温度が50℃で50Wが必要な場合、ほとんどの電源は50℃時には60~80%の出力しか保証されないため、100Wの電源を選定することが多い。
UNO POWERでは55℃でも100%出力を保証しているため、60Wを選定すれば機能を十分満たし、電源自体もコンパクトになるためコストダウンにつながる。
150Wタイプで外形寸法は37×130×125ミリ、240Wタイプで45×130×125ミリ。
ターゲット市場は、一般産業用機械(食品・包装機械、工作機械、搬送装置、各種専用機)、ロボット、インフラ設備、ビルオートメーションなど。