当社のインダストリアルソリューションズ事業部は、ロボットシステムやICテストハンドラーなどの産業用機器・システムを扱っている。昨年上期は中華圏、特にスマートフォン向けの需要が旺盛で売上げは非常に好調だった。今後も自動車部品、IT機器をはじめとした引き合いが多く、堅調に推移しそうだ。特に中華圏では現地SIerと関係構築ができており、良い相乗効果が生まれている。スカラロボットや小型垂直多関節ロボットは製造自体も中国深〓でも行っている。元々大判プリンタ、プロジェクタなどを製造しており、工場オペレーションを任せられる人材が豊富で、営業もドッドインパクトプリンタなど業務用製品で培った販売網や、経験豊富なローカルスタッフが多数おり自社の強みだ。
エプソンは「見て、感じて、考えて、働く」ロボットの提供をめざしている。2013年の国際ロボット展で発表した「自律型双腕ロボット」は、ステレオカメラによる「3次元物体認識・ビジュアルサーボ」や「自律的な双腕協調制御」、水晶素子をベースに小型・高性能を提供する「QMEMS」を活用した力を加減できる「多目的ハンド」を搭載している。こうした独創の先進テクノロジーを導入することで、複雑な作業へのロボット導入の限界に挑戦し人の手で行っていた工程をそのままロボットで置き換えることを目指す。人を辛く苦しいルーチンワークから解放し、空いた時間をクリエイティブな作業に費やせることにつなげたい。その過程として、現在活用されているマニュピュレーターとしてだけではなく、ロボット技術を高付加価値なソリューションとしてお客様に届けていく。今年は特に6軸ロボットのラインナップ充実や、スカラロボットのバリエーション強化をはかる。今後も「省・小・精」を究め極めて、世界中のあらゆるお客様に感動していただける製品・サービスを創り、お届けしていく。