アベノミクス効果を期待しながら日本の製造業復活による需要が出てくると思って取り組んでいるが、昨年の売り上げをみると、その成果は見られない。内需は新規の設備投資は少なく、リニューアル需要中心に推移しているのが実状である。こうした需要も従来からの部品販売のやり方では、価格と納期だけの勝負に巻き込まれることが多くなっている。こうした中で、単なる部品販売から、色々な面でお客様の手間を省けるようにすることで付加価値を高め、今後の商社としての存在価値の発揮に繋がるものと認識しながら努力をしている。
そのひとつとして、省エネや環境、防犯・安全などに関連した市場を狙いながら取り組みを強めている。また、お客様の生産技術や資材購買、保全以外の、総務部門などにも販売の窓口を広げられるような取り組みとして、『川崎ものづくりブランド』にも認定された独自開発の長期滞在用防災マット「クイックナップ」の拡販も行っている。すでに川崎市に非常用として約5000枚を納入したほか、金融機関をはじめとした企業にも納入が進んでいる。この販売が本業ではないが、これをきっかけにしてお客様との繋がりが広がり深まることで、FA制御機器や省エネ、防犯などの関連機器の販売にも繋がってくることを期待している。
さらに、「クイックナップ」に改良を加えて、介護用のマットや車椅子用クッションなどへの応用も検討している。
FA制御機器の販売はお客様との長いお付き合いの中で使ってもらえるだけに、この繋がりを大事にしながら信頼を確立し、2桁の売り上げ増を目指して今年も取り組む覚悟である。