昨年は、4月の消費税増税直後は停滞感があったものの、夏以降は市場が動き始めたと考えている。通期予想でも連結売り上げで180億円(昨年比7・2%増)を見込んでいる。今年もアベノミクス効果の継続を期待するものの、自助努力によって事業拡大を目指したい。
生産・開発については、各事業所の役割整理がひと段落した。国内は、「基本的な要素開発を行う本社」「温調・計装の藤岡事業所」「センサ・熱電対・熱画像機器の久喜事業所」「センサデバイス・MEMSなどコンポーネントの山形事業所」を中心に製品開発を進める。海外も生産から販売まで行うチノーインディアを輸出拠点とし、中国(昆山)の工場と合わせて海外顧客向け生産を行っていく。営業面では、ASEAN市場の拠点となるチノータイランドと、チノーインディアを中心に成長マーケットを取り込みたい。中国市場も昆山の生産拠点、上海の販売拠点を中心に日系企業を含めた営業強化に取り組む。国内は特にサービス強化に注力する。「営業は総合サービスである」と考えており、機器単体の販売だけではなく、メンテナンス・修理を含めたソリューションを提供することで、ストックビジネスへの転換を図っていく。
新事業では、昨年グループの一員となった「アドバンス理工(旧アルバック理工)」の熱技術の活用や、山形事業所で展開しているアグリ関連事業、熱画像カメラに期待。4社で共同展開している「BLUEDGE」ブランドでも、小規模水道施設などへの提案を強化する。当社は「特長・信頼・連帯」を軸に温度を中心とした「計測・制御・監視」の領域で事業を展開している。記録計、温度センサ、試験装置などのコンポートネントはお客様の目的を果たすための「手段」と考えており、温度に関わる様々な用途・ニーズに対して、ソフトウェアやノウハウを含めたソリューションを提供していく。