2014年12月期の売り上げは、前年同期比25%増加した。操作用スイッチが、鉄道車両向けで改良の売り上げが多かったことに加え、エレベータ、電子部品実装機、半導体製造装置、特殊車両向けが好調に伸長したことで、期初の予想を大きく上回った。
製品では、ハウジング材質にステンレスやアルミを使った82シリーズ薄型照光式押しボタンスイッチが、IP67の耐環境性とIK10の耐衝撃などの特徴が好評であった。また鉄道車両向けに従来の56シリーズの後継機種である57シリーズが、操作部の拡大とLED照光面の改良などで売り上げにつながった。両製品ともデザイン性にも優れており、機械と人にマッチした製品として高評価につながっている。
15年12月期の売り上げは横ばいで計画している。今年期待しているのは、機械関係と大型特殊車両向けの2つの分野である。スイス本社では、鉄道、自動車、特殊車両、機械の4分野にターゲットを当てた戦略を進めており、日本もこれに合わせた取り組みを行う。
新製品として、既存シリーズの改良ではない全く新しいシリーズを今年発売する。φ22ミリの押しボタンやセレクタ、トグル、鍵付きなどをフルラインアップして、大きな市場である機械分野の開拓を行う。
鉄道車両向けの57シリーズや、新製品の82シリーズなども期待できると思う。操作用スイッチも、単体としての販売から、機械や装置全体における配置などのデザイン性に配慮することを求められつつある。当社としては操作用スイッチの専門メーカーとして、スイッチの素材、使用周辺環境などを総合的に考えた提案営業を行っていくことを重視していきたい。カタログデザインもこうした取り組み意識して製作しているが、ユーザーのソリューションパートナーとして一緒になって考えていく方針である。