マコメ研究所 「磁気センサで市場開拓」 沖村文彦代表取締役社長

沖村文彦 代表取締役社長
沖村文彦
代表取締役社長
弊社の44期となる2014年11月期決算の売上げは、昨年比ほぼ横ばいだった。前期の地震総合観測装置、船舶向けセンサの大口受注分を、無人搬送車などに用いられる新型ガイドセンサ、工作機械向け小型アブソリュートスケール、他社生産中止品と取り付け互換が可能な磁気式リニアエンコーダなどが補った。

工作機械向けの磁気センサは、スピンドルモータの位置決め用途などで使われており、更新需要も旺盛だった。特に海外向けは好調で、アジア、韓国、ヨーロッパ向けで伸びを示すことができた。来期も本業である「磁気センサ」を軸に10%程度の売上げアップを目指している。以前より注力している海外市場も、現在は比率で5%程度だが、早期に10%まで伸ばしていきたい。

今期は磁気センサの技術を活用した傾斜計に期待している。土木用途がメインになるが、ローコストを武器に早々に市場投入する予定だ。モータースポーツ向けトラクションコントロールセンサや、エアシリンダの位置を検出するストロークセンサもサンプル出荷を開始する。この製品はエアシリンダに後付けする方式で簡単に使用できる。停止位置をフィードバックすることで、エアシリンダの活用幅を広げ、より安全確実な制御を行うことが可能になる。

営業面では福島に営業拠点を出して3年になった。担当者のがんばりにより、鉄鋼、自動車など大手企業にも導入が決まり始め、結果の芽が出始めたと感じている。弊社は多品種営業が強みのため、特注品の営業にも継続して注力していく。単純に物品を販売する能力だけではなく、顧客ニーズを拾う能力、開発側に正確に伝える能力も求められる仕事のため、スタッフ含め、次世代を担う人材育成にも注力していきたい。

このように、開発・製造・営業が一体になり、お客様のニーズに合わせ新しい技術で製品開発を行い、基礎技術をより一層磨いていきたい。

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