製造業向け事業では、大手完成車メーカーを中心にMBD(モデルベース開発)支援ソリューションの受注が拡大している。実機試作を極力行わず、数式や実験データなどを用いたバーチャル試作を行うMBDを構想設計の段階から導入することで、開発効率が飛躍的に高まり、革新的なものづくりが可能となる。MBD支援ソリューションの中核であり、約60社で採用されている自社開発パッケージ「iQUAVIS」は、今期バージョンアップを予定しており、さらなる導入拡大を見込む。技術・業務・判断の3軸で開発プロセスを可視化し、「技術検討経緯の見える化」を支援する。自動車メーカーを中心に、電機メーカーでも案件が出てきている。また、グローバル生産を支援するためマニュファクチャリング領域のソリューションも強化している。従来から提供するデジタル・マニュファクチャリング・ソリューションを拡充するとともに、予知保全に寄与するシステム・サービス事業を本格展開する。当社は昨年1月、稼働監視データを複数のパラメーターを用いて多面的に分析する技術を持つ米プレディクトロニクス社と資本提携した。自社技術と融合し、ビッグデータを活用することで、故障予測はもちろん、保守部品の在庫適正化など、生産や保全計画の改善、事業効率化にまで反映させる提案を行っていく。
サポート拠点も13年にバンコク、ジャカルタが加わり、中国・ASEANを中心に日本のお客様を現地で支援できる体制が整った。今後も、グローバルでの設計・製造を支援するITソリューションを提供し、日本のものづくり革新に貢献していく。