2014年のロボットの受注台数が、前年比19・5%増の12万9890台と2年連続の増加となり、出荷額も同21・1%増の4851億円と、3年ぶりにプラスへ転じ好調を維持している。日本ロボット工業会が、正会員及び賛助会員を対象にまとめた。
受注台数は13年(会員+非会員)の11万9542台を、会員だけの出荷で上回り過去最高実績となり、14年(会員+非会員)の生産金額も6200億円台と3年ぶりの6000億円台回復となる見込み。15年(会員+非会員)の生産金額についても、引き続き海外需要の拡大と国内での設備投資促進税制効果などにより、7000億円となる見通し。
14年の出荷内容を見ると、自動車産業向けは、過去数年と比べても高い水準となっており、電気機械産業向けも昨年を上回っている。両業種ともに海外需要が牽引しており、欧米向けが堅調に推移し、中国向けも11年の水準まで回復した。
国内外別の内訳は、出荷台数で国内が同24・5%増の2万8609台と3年ぶりにプラスへ転じ、13年(会員+非会員)の実績2万7275台を大きく上回った。出荷金額は、同11・3%増の1255億円となり、2年ぶりにプラスへ転じた。自動車産業向けは投資が堅調に推移しており、溶接用が伸びているのに加え、塗装用もほぼ倍増した。電子・電気機械産業向けは、電子部品実装用や一般組立用が好調であったが、半導体用(ウェハ搬送など)は需要が落ち着いた状況となっている。
輸出は、台数が同30・2%増の9万8882台となり、2年連続でプラスになり、13年(会員+非会員)実績である8万3614台を大きく上回って、過去最高となっている。金額は、同25・0%増の3596億円となり、3年ぶりにプラスに転じた。欧米向けが堅調に推移したなか、電子部品実装用の主要輸出先である中国向けの需要回復などが大きい。
先行きも、引き続き米国景気が好調で、欧州経済の回復、中国市場の伸長など、期待感が高い。
政府もロボット産業の育成に注力しており、日本が得意とするロボット産業からしばらく目が離せない。