日東工業は、同社の屋外用熱対策キャビネットの熱対策効果を調べるため、温度上昇試験を行い、温度データを測定した。これによると、電子クーラーユニットを使用するとキャビネット内の温度を最大で23℃下げられることが実証できた。
同社は、移動体通信基地局、監視カメラ、防災無線、太陽光発電関連など屋外で使用される電子機器、通信機器、電源機器などを守る各種キャビネット「冷キャビ」と各種熱対策製品を発売している。その熱対策製品の効果を確認するため、温度上昇試験を行った。
キャビネット内に約90Wの内部発熱体を搭載した場合、遮光板なしでは、内部温度が最高54℃となった。
キャビネット本体(ボデー)に、直接日差しが当たることを防ぎ、キャビネット内温度上昇を抑える遮光板を付けると、4℃下がって50℃となった。
フィルター付きルーバーより外気を吸入し、キャビネット内の熱を換気扇付きルーバーから排気する強制換気タイプの換気扇仕様では、13℃下がり、41℃となった。
外気を吸入することなく、キャビネット内の熱を熱交換効率の良いアルミ製放熱ユニットにより放出する密閉放熱タイプの熱交換器仕様では、11℃下がり、43℃。
また、外気を吸入することなく、高性能ペルチェユニットによりキャビネット内の熱を放出し、キャビネット内に冷風を送風する密閉冷却タイプの電子クーラー仕様では、冷却能力300Wの電子クーラーユニットで、最大23℃下がり、31℃となった。
同社ではこれらのデータを参考に、搭載機器発熱量、設置環境に応じてルーバー、換気扇、熱交換器、クーラーの中から最適な熱対策機器を選定できるとしている。