電線加工機メーカー、シュロニガージャパン(東京都大田区東海4―5―8、TEL03―5755―8041、木鎌三千雄社長)は、外径1ミリ以下の極細同軸ケーブルの、測長・切断・ストリップ(皮むき)、品質検査、端末処理までを1台で高速全自動化できる加工装置「CoaxCenter
6000(コアックス・センター)」の販売を開始した。価格は基本構成で1200万円、端末処理内蔵タイプで1500万円。初年度20台の販売を計画。
新装置は、リールに巻かれた状態の極細同軸ケーブルを引き出し、所定の長さに計測する「測長」工程、計測した長さに切りそろえる「切断」工程、末端のジャケットと誘電体および外部導体を所定寸法で剥離し芯線を露出させる「ストリップ」工程に加えて、ストリップ後のケーブル両端を検査する「品質検査」工程までを全自動で処理する。追加工程としてケーブル末端に端子(コネクタ)を取り付ける「圧着ステーション」装置を組み合わせることができるため、極細同軸ケーブルの測長から端子の取り付けまでを全自動化することも容易。作業できるケーブルは、被覆材を含めた外径6・5ミリ以下の同軸ケーブルで、1時間当たり約1300本のケーブルが加工できる。
また、細いケーブルでは米国ワイヤゲージ規格A WG38(外径0・12ミリ)程度の導線を芯線に用いた極細同軸ケーブルも可能で、この場合、被覆材を含めたケーブル外径は約0・6ミリとなる。
同社では「極細同軸ケーブルに対応した装置としては初めての開発」だとして、径が細くなるほど不良の検知が困難になるが、この装置により、不良発生のリスクが減るものと見ている。