横河電機は、米シスコシステムズと協業し、包括的なサイバーセキュリティ管理ソリューションを開発した。今後3年間でシェル社の世界50カ所のプラントに提供していく。
このソリューションは、制御システム用のOSのセキュリティパッチ、およびアンチウイルスソフトウエアのパターンファイルの配信サービス、プラントの制御システムにおける実装状態のリアルタイムな監視機能、実装された制御システムのセキュリティ管理に関するヘルプデスクのサービスの提供など。
また、配信サービスではOSのセキュリティパッチ、およびアンチウイルスソフトウエアのパターンファイルの情報が各制御システムサプライヤからシェルに配信。その後、これらの情報はプラントごとに構成されたセキュアサイトにシェルのグローバル・ネットワーク経由でリアルタイムに配信される。
リアルタイム監視機能は、シェルにおいて配信状況や個々の制御システムにおける実装状態を集中監視してプラントのセキュリティを一元管理し、また、ヘルプデスクサービスでは配信や実装に関する問い合わせに24時間365日グローバルに対応できる。
サイバー攻撃の脅威が高まる中で、制御システムのセキュリティ管理を徹底する必要性が増している。
しかし現状では、複数のプラントを持つユーザーは制御システムのOSのセキュリティパッチ、アンチウイルスソフトウエアのパターンファイルの適用を各プラントで管理している例が多く、セキュリティ水準と運用管理にばらつきが生じている。
さらに、装置ごとに制御システムのサプライヤが違うことも多いことから、プラントにおけるセキュリティ管理は困難かつ複雑になっている。
今後両社は、今回のセキュリティ対策のシステム構築、運用、機器監視を一括して提供するビジネスモデルを基盤として、さまざまな業種でプラントの規模を問わず、包括的にサポートするセキュリティ対策ソリューションを提供していく。