アズビルは、地震発生時の設備の緊急停止や早期復旧、遠隔監視、メールによる情報発信などの機能を強化したインテリジェント地震センサ「SES70」を4日から販売開始した。価格は1台70万円から。初年度700台、3年後に年間1200台の販売を目指す。
同製品は、加速度計測に加え、地震による被害の大きさを推定するSI値などの演算や液状化の判定を行い出力、復旧計画の基本となるデータを収集する。
今回、計測部と演算部を一体化させながら、サイズを2キログラム以下とコンパクト化した。また、自己診断機能を内蔵しており、故障の重/軽を分けて出力。国内のTIIS耐圧防爆認証を取得しており、防爆エリアでも使用可能。
さらにタッチ式表示器とプログラムレスで接続し、地震発生時刻や演算数値などの各種地震情報が表示可能で、サブモニタ接続による遠隔監視や地震時のメール通知などのシステムも簡単・安価に構築できる。波形の記録時間が従来の3倍の360秒と長く、長時間の地震にも対応している。
インテリジェント地震センサは東京ガスとの共同開発品で、1999年の販売開始以来、累計1万台の販売実績がある。
今回、感震出力を1点から3点に増やし、複数の感震レベルを1台で出力できるようにした。
ガスやインフラ設備の緊急遮断、石油・科学から自動車、半導体などのプラントや工場設備の緊急停止、事業所内の地震監視・通報などに幅広く対応。二次災害の防止や被害状況の把握、従業員の避難などの安全確保をサポートし、復旧計画立案などBCPにも貢献する。