三菱電機は、数値制御装置(CNC)の新製品として、グローバルスタンダードモデル「M800Sシリーズ」と「M80シリーズ」を、3日から発売した。
月産は、M800Sシリーズが2000台、M80シリーズが6000台を計画している。
新製品は、独自開発の専用CPU搭載で処理性能を飛躍的に高めており、微小線分処理能力とPLC(プログラマブルロジックコントローラ)演算処理能力が同社従来品(M700V)比1・6倍に向上。
また、CNCと駆動系ドライブユニット間の光通信ネットワークを高速化しており、サーボ指令・制御周期が従来比2倍となって、工作機械の生産性向上に貢献する。
さらに、旋盤向けは最大8系統32軸8主軸の多軸多系統機制御に対応し、旋削加工とセンタタップ加工が同時に可能な「主軸重畳制御」によりアイドルタイムを削減できる。
しかも、ロボットや搬送装置など周辺機器との接続を容易にするフィールドネットワーク(CC―Link、EtherNet/IP、PROFIBUS―DP)に対応し、自動化システム構築を支援。加工状況やアラーム履歴をMESインターフェイス機能により上位システムのデータベースへ自動配信でき、稼働データ管理に基づく生産管理の強化・予防保全を実現できる。
そのほか、エスカッション(取り付け部)では9・5ミリ(従来約20・0ミリ)の薄さを実現、10・4型以上の表示器にはタッチパネル方式を標準採用し、スマートフォン感覚の操作が可能、工作機械で必要な各種安全機能SLS(速度監視)、SLP(位置監視)、SOS(停止監視)、SBC/SBT(ブレーキ制御/診断)に標準対応などの特徴を持つ。