大規模地震に備えて「感震ブレーカ機能付ホーム分電盤」の販売が大幅増。河村電器産業(愛知県瀬戸市暁町3―86、TEL0561―86―8111、水野一隆社長)が販売中の地震時などに通電火災を防ぐ「感震ブレーカ機能付ホーム分電盤」の2014年度の販売台数が、13年度の約6倍の500台前後まで増加する見込みだ。
近年、大規模地震発生時において電気が原因となって起こる「電気火災」が問題となっている。阪神・淡路大震災では火災原因の約30%が、また東日本大震災では約50%強が電気火災によるものだと言われている。
また、内閣府の発表によると、首都直下地震が発生した場合、火災による死者数は最大で約1万6000人と想定されている。
しかし、一定以上の強さの地震が発生した時に、各家庭における電気の供給を自動的に遮断する感震ブレーカなどの設置によって電気関係の出火防止策を取ることで、約9000人にまで減少するという。
そこで、内閣府では家庭での感震ブレーカの普及を進めており、同社の「感震ブレーカ機能付ホーム分電盤」の受注も大幅に増えている。
特徴は、センサーが震度5強以上の揺れを感知すると、避難準備や避難行動をするために3分間の警報を鳴らし、その後、主幹ブレーカを落として電気を遮断する。
地震検知後、3分以内に停電が発生した場合、電気の復旧と同時に主幹ブレーカを落として電気を遮断、復電時に発生する通電火災を防ぐことができる。
しかし、ホーム分電盤の市場全体から見ると感震ブレーカ機能付きがまだ少ないので、同社では安全・安心に電気を使用してもらうために、感震ブレーカ機能付きの販売をさらに強化していくとしている。